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入社3年目・浅野「”私流”働く心理学vol4『表情・リアクションの重要性』」

【浅野 真由】
2019年4月に新卒で入社。
6ヶ月間の研修を経て、株式会社イーソーコドットコムに配属。

こんにちは、浅野です。

今回は「”私流”働く心理学」に戻りまして、第4弾を書いていこうと思います。

 

前回の記事はこちらからどうぞ↓
入社3年目・浅野「”私流”働く心理学vol3『戦略的ディベート方法』」

 

今回のテーマは「表情・リアクションの重要性」です。

お客様や友人など、他者とコミュニケーションを上手にとるコツ、などをまとめている本で、よく見かけるのは具体的な言葉よりも、表情やリアクションの仕方ではないでしょうか?

 

“2020年1番売れた会話の本”と言われている永松茂久さんの『人は話し方が9割』でも、その重要性が説かれています。

本書内では最初に、話す力の前提に相手の話を聞くことで好かれる人間になると書かれています。

さらに、第1章の『聞き上手の達人がやっている「3つの表情」』では、「顔の表情」「声の表情」「体全体の表情」次第で徹底的に聞き上手になれるそうです。

 

何故なら、人は自分に深い関心を持ってくれる人を好きになるからです。

私も振り返ってみると、大学時代にとても聞き上手な友人がいました。

私は何か本や漫画を読んだとき、その感動や衝撃を人と共有したくなる質でしたが、話だけでは本来の楽しさを伝えることが難しいことが分かっていたため、その本や漫画が好きな人など、相手を選んで話していました。

その聞き上手の友人は趣味が似ていたこともありましたが、どんな話をしてもニコニコしながら聞いてくれるので、共通の話題だけではなく本人が知らないであろう本の話もしていました。

たとえ私がマシンガントークを展開したとしても変わらず聞いてくれるので、その友人の前では楽しく安心して話せていたことを覚えています。

それだけで、表情や態度がどれだけ相手に安心感を与えるのかが理解できたように感じます。

 

実は、表情や態度の重要性は私の実体験だけでなく、科学的根拠がちゃんとあります。

 

皆さんは「メラビアンの法則」をご存知でしょうか?

就活の面接対策やマナー講座等を受けた際に、聞く機会があるかと思います。

 

「メラビアンの法則」とはアルバート・メラビアンが1971年に提唱した法則のことで、対峙した人のどの情報がどんな印象を与えるのか、その影響度を測ったものです。

表情や視線などの仕草や見た目による「視覚情報(Visual)」が55%、声の大きさやトーン、スピードなどの「聴覚情報(Vocal)」は38%、会話や言葉自体を指す「言語情報(Verbal)」は7%と示しており、「3Vの法則」とも言われています。

 

この法則はよく、「言語情報(Verbal)」以外の非言語的コミュニケーションが93%を締めているので、身だしなみや清潔感のある見た目、正しい姿勢で接する必要がある、という話に結び付ける方が多いですが、この法則でメラビアンが言いたいことは異なります。

 

メラビアンがこの法則を導き出すために行ったのは、矛盾した「表情」と「言葉」の場合、どちらの印象を優先するのかを測った実験です。

まず「好き」「嫌い」「普通」からイメージされる単語をそれぞれ「好き」「嫌い」「普通」のイメージの声色で録音した9種類の音声、更に「好き」「嫌い」「普通」を想起させる表情をした顔写真を3種類用意しました。

そして、被験者は写真を見ながら録音した音声を聞き、どういう印象で解釈したのかを聞きました。

たとえば、笑顔の写真を見ながら優しい声で「嫌い」という言葉を聞いたとき、被験者が「好き」と判断したら、視覚からのインパクトのほうが大きい、という解釈になります。

その結果、「視覚情報」「聴覚情報」「言語情報」の3つがどれか1つでも矛盾がある場合、視覚情報>聴覚情報>言語情報の順に優先されると示したのです。

 

つまり、単に3つの情報が並んだ時に視覚情報や聴覚情報が優先的に頭に入ってくるわけではなく、矛盾した情報が入っていた場合、視覚情報から優先的に印象付けをされるという話なのです。

要するに、単に身だしなみをしっかりと整えて、正しい姿勢で話したところで、表情が固く、トーンが低いまま話していては意味も成さないのです。

対峙した相手からすると「つまらないのかな?」という悪い印象を与えてしまいます。

 

更には、実験での検証は「好き」「嫌い」「普通」の3種類のみなので、日常のコミュニケーションに100%当てはまるとは限りません。

勿論のことですが、コミュニケーションをとる際に上記の三つの単語で会話が収まるわけも有りません。

通常は、より複雑な非言語・言語コミュニケーションが存在しており、私達はその細かい一つ一つを拾い上げて判断しているため、表情やトーンを豊かに話していればいい、というわけでもないのです。

 

では、メラビアンの法則は意味が無いではないか?と捉える方もいらっしゃるかと思いますが、決してそうではありません。

メラビアンの法則は相手に正確に話を伝える際に、表情や仕草、トーン、言語を揃えることでその効果を発揮します。

 

たとえば、セミナー等で講義を聞く際、内容はどちらも同じくらい素晴らしいものだったとして、無表情で淡々と話す人と表情豊かに抑揚をつけて話す人がいたとしたら、どちらの方が人は耳を傾けると思いますか?

表情豊かな人だと答える人がやはり多いと思います。

このように、言語コミュニケーションをより伝えやすく聞いてもらう為に、非言語コミュニケーションを上手く活用していくことが重要なのです。

 

プレゼンテーション一つとっても、どんなに内容を作りこんだとしても、相手に聞いてもらわないことには努力が水の泡です。

表情を明るくする、声のトーンを少し上げるというポイントを加えることで、いろんな方に更に話を聞いてもらえるようになれば、プレゼンテーションやコミュニケーションスキルが1段階成長できるのではないでしょうか?

 

私自身はコミュニケーション上手ではないですが、リアクションを取ることは一番気を付けています。

逆に自分が話す立場だった時のことを考えると、相手からのリアクションが無いのが一番辛いと感じるからです。

相手が不快に感じることを自分はしないことは勿論ですが、より良いお客様とのコミュニケーションをとる為に、正しくメラビアンの法則を活用し、安心できる空間を作ることを意識していきたいと思いました。

 

是非皆さんも活用してみてください!

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